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印象派を代表する画家ギュスターヴ・カイユボット作『バルコニーの男(窓辺の若い男)』。

 本作は、アパルトマンの一室のバルコニーからサント・オーギュスタン広場を眺める画家の弟ルネの後姿を描いた作品である。背後のみを主体として人物を描くという、(人物を画題として描く絵画作品としては)非常に奇抜な用いられている本作の構図は、日本の浮世絵からの影響(またはそれに基づいた展開)であると考えられている。

 この近代化の進むパリの象徴的住居であるアパルトマンの一室のバルコニーや窓から外を眺める人々、そこ見える風景や情景は、印象派の先駆者エドゥアール・マネ(関連:マネ作『バルコニー』)や、マネの緊密な関係にあった同時代随一の女流画家ベルト・モリゾ、アメリカ出身の女流画家メアリー・カサットを始めとした多くの印象派の画家らが注目した画題であり、カイユボットも同様にこの画題に強い興味を示したが、本作がその中でも特に注目されるのはその客観性にある。
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本作で最も注目すべき点は、牧歌的かつ楽園的な雰囲気さえ感じさせる本作の田園的風景の描写にある。晩年のモリゾの筆触的特長である、やや長めの直線的に流れるようなタッチによって羊飼いの少女、子羊、果実と枝葉、そして抽象的な背景など本作を構成する要素が描写されており、その何れもが明るく柔らかな優しい光に包まれている。

さらにその光によって対象が持つ固有色が折り重なるように輝きを帯び、観る者に自然と幸福的な感情を沸き起こさせる。特に羊飼いの少女が身に着ける橙色の頭巾、肩口まで開いた白い衣服と長スカート、健康的な肌の多様な色彩に溢れた流線的な表現や、簡素化された背景の絶妙に調整された光の表現は画家の晩年期の作品の中でも特に白眉の出来栄えを示している。
こうした一連の報道の中で、ブルームバーグ・ビューのコラムニスト、ノア・スミス氏は、今はピンチを逆手に、日本がコーポレート・ガバナンスを向上させるチャンスだと見ているようだ。神戸製鋼の検査データ改ざん事件は「日本製品の評判に大きなダメージを与えることは間違いないだろう」としながら、「日本メーカーにはより良いコーポレート・ガバナンスが必要だということを改めて認識させたのも確かだ」としている。

 コーポレートガバナンス(企業統治)とは、収益力向上と不正行為の防止を総合的に捉え、企業の価値を上げる経営の仕組みのこと。品質管理の徹底やコンプライアンスの向上を収益に結びつけるという考え方だと言っても良いかもしれない。アベノミクスでも、コーポレート・ガバナンスの向上が謳われており、金融庁は2015年にその指針である「コーポレートガバナンス・コード」をまとめた。 

 スミス氏は、独立取締役(当該企業とは直接的な利害関係のない有識者など。社外取締役よりもさらに独立性が高いとされる)を入れることが、コーポレート・ガバナンス向上の鍵だとしている。そして、「実際にコーポレートガバナンス・コード策定後の2年間で、過半数の企業に一人も独立取締役がいない状況から、今では5分の4の企業に2人以上在籍している状況になった。これは衝撃的な変化だ」とアベノミクスの効果を前向きに捉えている。
セーヌ河を行き交うヨット。アルジャントゥイユはパリ西方に位置するセーヌ右岸の街で、観光地であるほか、レガッタ(ヨットやボートなどの競漕を意味する)協会の本部があるなどヨット競技の中心地のひとつでもあり、本作にも(それらの点が反映され)セーヌ河を行き交うヨットが描かれている。

陽光を反射するセーヌ河の水面。おそらくは洪水に見舞われたセーヌ河を描いた本作の、明るい自然的な陽光に包まれるセーヌ河添いの街並みや、水面に反射するヨットや木々などは、動的な筆触を強く示す描写は、大胆ながら風景の印象や情景をよく感じさせる。

明るい自然的な陽光に包まれるセーヌ河添いの街並み。左から右にかけて流れるセーヌ河や、対岸の街並みとは対照的に配される(画面左部分に描かれた)根幹が水面下にある樹木の存在感は、観る者の視点を無理なく惹きつけることに成功している。
質量に溢れた豊満な女性の肉体美、輝きを帯びた豊潤な色彩、流々と色彩が震えるようなルノワールの晩年期独特の筆触を予感させる光の表現などは、過去の印象主義的な表現からの確実な逸脱を示しており、それらはむしろ過去の偉大なる画家ティツィアーノやルーベンスなど古典的様式を彷彿とさせる。

 そして何といっても、本作の少女のような裸体の女性が濡れた髪を掻き上げながら、足を組み己の柔軟で弾力性に満ちた豊満な身体を拭くという姿の類稀な官能性は、絵画、特に画家の裸婦に対する、衰えるどころか益々高まってゆく情熱と力強い信念の表れである。

 なおウィーン美術史美術館ノイエ・ガレリーに所蔵される本作以外にも、デトロイト・インスティテュート所蔵の『座る裸婦』など同時期に制作された同構図・同内容の作品が3点確認されているが、本作はその中で最も初期に制作された作品であると推測されている。
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